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◎ヒートアイランド 現象の緩和 建物に熱が伝わるのを植物が止めたり、熱を吸収すると共に、温度調節のために水分を大気中に出すことで、周囲の温度上昇を抑えます。
◎大気の浄化 光合成や成長のために、大気中から二酸化炭素や窒素酸化物等の温室効果ガスを吸収し、併せて酸素を放出して周辺の大気をきれいにします。
◎断熱性、耐久性向上 断熱材のような働きで屋内の温度上昇を抑えるとともに、紫外線等の影響を防ぎ、建物の耐久性を高める効果があります。
◎自然性の回復 様々な生物が生息しやすい環境をつくりだすことで、鳥類や昆虫類等を呼び戻し、生態系の育成・保護の役割を果たします。
参考資料:屋上緑化の意義と効果の一覧表
国土交通省では、2000年に既存建築物を利用して環境に配慮した屋上緑化のモデル庭園を造りました。 そして、2001年から2003年までの3年間にわたる継続的な調査を通じて、屋上緑化における植物の生育状態の把握や緑の断熱効果による都市の熱環境の改善、動植物の生育・生息環境の提供、屋上空間の快適性向上などの様々な効用を確認したそうです。 詳細については「国土交通省屋上庭園」にて紹介されています。
【国土交通省屋上庭園平面図】
1.広場および園路 リサイクル製品や軽量化をするための、各種かさ上げ材などを用いています。庭園の中央部の広場には、ベンチを設置しています。
4.土壌の厚さを変えた試験区域 土壌の厚さが15cm、10cm、5cmの3種類の区域を設けて、土壌表面、土壌中、防水層上、スラブ下の温度の計測をしています。厚さ15cm、10cmの土壌では芝生を、厚さ5cmの土壌ではセダムを植栽しています。
2.セダムによる緑化空間 厚さ5cmの土壌の上に3種類のセダム緑化システムを用いて構成しています。セダムとは多肉植物の一種で、茎や葉に水分を蓄えるため、乾燥には強く、土壌が薄くても育ちます。また日当たりも好むため、屋上への植栽に適しています。
5.池・流れ・水辺 棟屋上に設置された空調機器から空調排水と雨水を貯水装置(ワイン樽を再利用)で受けて貯水し、システムコンテナの池に落とし、ここから池までの流れをつくっています。流れのわきには野草マットからなる水辺を創出しています。
3.容器型のシステム緑化工法による空間 ユニット型の芝生パレットを中心としてシステムウォール、システムコンテナ、システム生垣など、システム緑化工法を多用しています。
6.造成型の緑化空間 土留めを行った上で、地盤高に変化のある造成を行い、低中木および芝生の植栽を行った標準的な屋上緑化空間としています。土壌には湿潤比重が自然土壌の2分の1ほどの軽量土壌を多用しています。
参考資料:国土交通省 屋上庭園
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