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 「マングローブ」とは特定の植物の名称ではなく、熱帯・亜熱帯地域の主に川の河口付近の真水と海水が混じりあう場所(汽水域)に生育する植物群の総称です。高山植物や湿原植物等と同様に、その言葉には多数の種類の植物が含まれています。
 マングローブに含まれる植物群には、いくつかの共通した特徴があります。その一つが、本来地中にあるはずの根が地上に姿を現していることです。これは「呼吸根」と呼ばれ、満潮時に地面が冠水しても大気中から酸素を採り入れる役割を果たしています。
 この他にも、塩分に強い点もマングローブの特徴です。一般の植物は塩水を与え続けると枯れますが、マングローブは塩水に囲まれた環境でも枯れません。しかし、マングローブがどのようにして塩分を排出したり濾過したりしているのか,詳しいメカニズムについては全くわかっていません。
 ちなみに、国内で見ることができるマングローブは、「メヒルギ」・「オヒルギ」・「ヤエヤマヒルギ」・「マヤプシキ」・「ヒルギダマシ」・「ヒルギモドキ」・「ニッパヤシ」以上の7種です。

参考資料:国立環境研究所ニュース 26(4)マングローブと環境問題 | 国立環境研究所 

 マングローブ林の幹や地上で入り組んだ根は、海と陸との間で重要な緩衝場としての役割を持っています。また、海の動植物・森の動植物が存在しており、海と森の2つの生態系を持ち合わせています。
 環境との関わりが深いマングローブ林が、近年大幅に減少して問題となっています。その主な原因としては「エビ養殖池の乱開発」、「薪炭材としての乱伐」、「スズの採掘」、「公共事業(道路・港湾などの開発)」、「観光開発」等が考えられています。
 マングローブ林の減少により、以下のような環境問題が懸念されています。
「生態系バランスの破壊」
マングローブ林に暮らす生き物達の生存環境が失われて、たくさんの種類の生物がいなくなる。
「沿岸海域の汚染」
陸上から土砂や排水等が浄化されることなく直接海に流入して、水質が悪化する。
「洪水、塩害などの災害」
台風の高波などで海水は陸地奥部まで逆流し、住民や家畜、農地などに深刻な被害をもたらす。
「CO2の大量増加」
光合成によるCO2削減効果が失われると共に、マングローブ林が蓄えていたCO2が燃料などに使われて大気中に放出される。
 深刻な環境への影響に対して、その被害を抑えるために世界各国が協力して、マングローブの苗木の植林など再生活動も積極的に行なわれています。

参考資料:研究最前線第14回生物多様性を育むマングローブ林の現実| 国立環境研究所 
参考資料:減少するマングローブ林、温暖化防止で重要な役割 国際ニュース : AFPBB News 


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