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 都市部の住宅街を流れる川などでは、頑丈なコンクリートで両側の土手や川底を固められた風景を見かけることがよくあります。
 このように川底や土手をコンクリートで固めることで、植物が育つ環境が失われます。それに伴いそうした水辺の植物を餌にしていた生き物も暮らせなくなります。
 さらに、水辺の植物や水草を産卵場所としていたカエルやトンボ、小魚等にとっても生活の場所が失われることになります。こうした生き物立ちの生活環境が減っていくことにより、貴重な水辺の生物多様性が失われることになります。

 また、鮭や鮎など川で生まれて、成長に併せて川を下り、また産卵のために川を遡上する回遊性の魚の場合、コンクリートに囲まれている川では、遡上が途中でできなくなったり、餌が取れなくなったり、産卵する場所が失われたりする可能性があります。 さらに、水辺の生態系バランスが失われることで本来の川に備わっていた水の浄化作用も低下して、水の濁りや水質汚染の発生等の環境悪化にもなります。
 最近では行政と地域住民が協力してコンクリートに囲まれた川を、昔のような土の土手や川底に戻して植物が育ちやすい環境を整えて、水辺の生態系を甦らせる試みも行って成功を収めているところもあるそうです。様々な生き物が快適に暮らせる自然のままの川を大切にすることは、里山や森林を保護していくのと同様に、生物多様性をこれからも持続していくために大切なことですね。

参考資料:水環境-生息地改変 

 水辺の「水」と「空間」と「生物」と「人間」の自然共生の理想形については、実はまだまだ分からないことばかりなのです。
 河川や湖沼等の自然環境と人間などとの共生についての研究は増水時に水があふれ出す氾濫を予防する「土木工学」と、そこに棲む生物について研究する「生態学」の両面から研究していかなけらばならないことが、近年特に重要視されてきています。
 こうした水辺共生の研究を行う公的な施設として、世界にも類を見ない実際の自然環境に近いスケールの実験用河川を備えている「自然共生研究センター」が岐阜県各務原市にあります。
 ここは、東海北陸自動車道岐阜各務原ICから車で10分のところにあり、事前に申請申込をすることで誰でも自由に視察・見学することができます。
 様々な研究成果の公開に加えて、川にすむ生き物に親しみと理解を深め、川の大切さを見直すための「親子教室」も開催されているそうです。

出典: 「ARRCNEWS10 -水草の機能を活かす-」自然共生研究センター実験施設の特徴

参考資料:独立行政法人 土木研究所 自然共生研究センター  

  最近、都市部における新しい水辺共生として、河川や水路、海岸等に面したウォーターフロント空間を活かしながら、豊かな都市環境を創出する動きが増えています。
 特に大都市中心部においては、水辺の環境を潤い」や「憩い」の場だけでなく、「賑わい」や「交流」の場としての活用を目指し、沿岸地区での土地利用転換や都市デザインの展開等の取組みが積極的に行われています。
 具体的には、遊休化したウォーターフロントに立地する産業施設跡地を利用した都市開発の推進、堤防構造の親水構造化による人との関わりの復活等が展開されています。
 名古屋市では、中川運河の中川口付近で遊歩道や緑地が整備されるなど、市民が水と親しめるウォーターフロント環境の整備が進められています。

参考資料:これからの中川運河のあり方(PDF) 
水辺共生とは


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